私がイラストレーターになるまで
「イラストレーターになりたいけど、どうやってなれるの?」
よく尋ねられるし、私自身もまた幾度となく自分に問いかけてきたことです。
イラストレーターになりたい、なろう!そう思ったくらいです。
もちろん、絵が好きで、絵を描くことも好きです。
でも、好きなだけで仕事になるのか?
…そんなことを考えながらイラストレーターを目指し始めた当時の私と、これからイラストレーターを目指そうと進み始めてこの記事に出会ったあなたに向けて、この記事を書いています。
今回は、「私がイラストレーターになるまでに実際にやってきたこと、今やっていること」をご紹介します。
特別な才能…あるのかないのかわかりません。
専門の学校に通ったわけではありません。
今まで絵を仕事にしてきたこともありません。
それでも、今からでもイラストレータになりたいと思い、少しずつ前に進んで、少しずつ絵の仕事ができるようになってきました。
もし、今、「えを 仕事にしたい」と思っているあなたのヒントになればうれしいです。
はじめに~きっかけ
はるか学生時代を振り返っても、さらに幼年期を振り返っても、私は絵を描くことが好きなこどもでした。
「この子は白い紙と色鉛筆を持たせておけばおとなしくて静か」
と母によく言われていたそうです。
「紙と鉛筆がなければ怪獣か悪魔か…」とも言われていたそうで…笑
ですが、昔から好きなだけ。
成人後に絵を描いた記憶はあまりありません。
もちろん仕事で描くことは全然ありませんし、それどころか趣味ですらほとんど描いていません。
そんな私がなぜ40歳を過ぎた今、いまさらイラストレーターになろうと思ったのか?
ある日、喫茶店で偶然となり合わせたのが、ウェブデザイナーの方でした。
その後その方からAdobeのソフトillustratorの使い方を教わる機会が数回。
初めてillustratorを使ったことはもちろんですが、私が初めてパソコンを使って絵を描いた経験でした。
初めての経験と刺激で夢中でしたし、先生(ウェブデザイナーの方)は典型的な褒めて伸ばす方、それはもう楽しかったです。
それから、iPadのお絵描きアプリ『Medibang Paint(メディバンペイント)』で我が家のネコのつきみさんを描いてみた。
せっかく描いたので、SNSに投稿したり、友人に見せてドヤったりしてみた。
調子に乗った。
よし、ネコを描くイラストレーターに、私はなる!
となるまでに大した時間はかかりませんでした。単純ですので笑
ツールと環境
せっかくAdobeのillustratorを教わりましたが、私が描いているのは今の所、もっぱらメディバンペイントです。
必要なのは以下の2点。
・iPad
・apple pencil
必須ではないけれど、作業にあると便利なのは
・タブレットスタンド
・手袋(右、親指と人差し指が空いたもの)
前述のメディバンペイントは無料アプリでかなりのことができます。
他にも、Clip Studio(クリップスタジオ、クリスタ)や ibis Paint(アイビスペイント)などもよく聞きます。
いずれにしても、とりあえずどれでも良いので一つを試しに使ってみることをオススメします。
発信する!
一番最初に発信したのは、仲の良い友人でした。
歯に衣着せぬタイプの友人に誉められて、次はSNS。
当時のTwitter(現X)へ『描いてみた』と一言と描いたイラストだけのポスト。
『素敵なイラストなのでリプ』とフォロワーさんがリプライをしてくれたのです。
SNSでうちのネコたちの写真や動画をあげるアカウントに描いはアップロードしました。
そんなこんなでSNSを眺めていたら、『ネコのイベント、出展者募集!』なる広告が目に飛び込んできました。
イラストを描き始めて1か月ほど経った頃です。
イベントは2か月後で、1週間ほど悩みに悩みましたが、出展を決意しました。
それからはさらに描きまくりました。
SNSでモデルのネコさんを募集して描きました。
常にスケッチブックを傍らに置いて、うちのネコたちを見て描きました。
あるいは、ネコの本やネコの辞典、ネコの写真集などを買いあさって参考にして描きました。
イラストの素材サイト『イラストAC』に登録して、イラスト素材も描きました。
とにかくネコをたくさん描き慣れたかったので、自分にノルマを課して投稿を続けました。
お仕事につながったきっかけ
初めてのお仕事としてイラストを描かせてもらったきっかけは、思い切って参加したネコをメインテーマとするオリジナルグッズのイベントでした。
「まだプロでもないし、っていうか、描き始めたばかりだし…」と出展を迷っていたのです。
「でも、チャンスかもしれない、そしてチャンスはそんなにたくさんは巡ってこない!」と思ったのです。
それに、大都会東京!「多くの人に今の自分の絵を見てもらえるかもしれない!」とも思いました。
ドキドキのイベント当日。
家で練習した通りに割り当てられたブースを飾り、自分の描いたネコのイラストたちを並べてみました。
「あ、思った以上にそれっぽい…悪くないかも?」と少し自信が持てました。
イベントは盛況で、多くの人に私のイラストが手に取ってもらえて、声をかけてもらえたり、購入してもらえました。
SNSでイラストを見てくれていた方々が会いにきてくださって、少し涙が出そうでした。
そして、このとき偶然お隣になったのが、可愛い焼き菓子を販売していたお菓子屋さんです。
お菓子の詰め合わせの箱に可愛いネコのイラストがついていたのですが、そこを指して「こんな感じの描ける?」と尋ねてくださったんです!
私「描けます!ぜひ描かせてください!」
それが、私にとって初めての”お仕事としてのご依頼”でした。
私のイラストを気に入ってもらえるように、長く使ってもらえるように、本気でイラストを描こう!
そう心に決めました。
私のイラストが載ったお菓子の詰め合わせは、ついには缶になり、今では安定的な人気を誇っているそうです。
その缶が全国津々浦々を巡り、誰かの手元で小物入れになっていたり…なんてことを想像するとにやけてしまいます。
「絵が誰かの役に立った」
「誰かに喜んでもらっている」
こんな風に感じられることは、もうやめられません。
あの時、思い切って出展していなければ、出会えなかったご縁。
「見てもらう場所に出ていくこと」の大切さを実感しました。
今も続けていること
◎やはり、発信は大切です
イラストレーターとしてのアカウントをX、Instagramで作成し、描いたイラストをアップしています。
同時に、イベントに出展する告知をしたりもします。
また、SNSやイベントで知り合った方々との交流もしています。
◎少しずつでも描くこと
描かなくなったらイラストレーターじゃあなくなってしまうもの、是非もなし。
◎作品にすること
描いたイラストをポストカードやポスターはもちろん、他の形にすることを模索しています。
インターネット販売など、今はたくさんのツールや手段があるので、常に作品の売り出し方を模索しています。
◎学ぶこと
例えばはやりのAI。
Chat GPTを利用してイラストを生成したり、イラストを動かすAIを使って動画を製作したりしています。
どんどん便利で新しいものが増えていることを実感します。
最初以来触っていないAdobeのillustratorも、今後は学んでいこうと思っています。
◎出展すること
1年に2回は遠征をして出展していこうと思います。
地理的に不利なので回数はこなせません。
しかし、やはり現場での生の声や感想を聞いたり、リアルな反応をみることは重要です。
人脈づくりや情報収集にも大いに有効だと感じています。
最後に
この記事を書いている現在も、果たしてイラストレーターになれたのか?と聞かれれば自信を持ってYES!とは言えません。
まだまだイラストだけで生活する境地は遠いです。
しかし、実際にイラストを描くご依頼や案件もいただけるようになってきました。
これまで書いてきたことを一言で要約するならば、こうです。
考えるより行動!
これ以外ありません。
きっと、どんなこともそうだと思うのですが、頭の中でぐるぐる回しているだけでは、何も変わらないのです。
待っているだけでは、何も起こらないのです。
行動しながら考える!
圧倒的にこれが結論だと私は導きました。
やってみてダメなら次のことやってみる。
上手くいっても、もっと上手くいくかもしれないと考えて、行動はやめない。
イラストレーターになりたいのならば、イラストを描く!
描いたら世に出す!
下手とかうまいとか、納得いくとかいかんとかは、関係ありません。
気にしているのは自分だけで、見る人はそのまま見て、良ければ反応してくれるのだと感じます。
「どうしたらイラストレーターになれるのか?」
「私はイラストレーターです!」と名乗ったらイラストレーター、ということでいいのでは?
そんな私の経験が参考になれば嬉しいです。
イラストAC
商用利用もOKな無料イラストサイト
https://www.ac-illust.com/
サイト内の私のイラスト素材ページ
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=23666698&area=1
もしよければ、覗いてみてください~

Adobeのillustratorを使って初めて描いたイラストです

初めて出展したときのイベントブース