イラスト制作の基本的な考え方:初心者向けガイド

デジタルイラストを描き始めて1年。
未経験の私が、イラストを描く中で学んだことをシェアします。
多くの作品を描くうちに、自覚しました。
なんだか似たようなイラストが多いな…。
そう、多くを描くことで、構図やポーズ、配色に私の好みが多く反映された結果、図らずも同じようなイラストが量産されていくのです。
基本的な考え方の重要性に気づき、改めて基礎を学ぶことの大切さを感じました。
あなたも同じように成長を目指すなら、一歩踏み出してみませんか?
自身の制作に自信を持てるよう、そしてバリエーション豊かなイラストが描けるよう一緒に学んでいきましょう。

以下に、初心者向けの基本的な技法と考え方をまとめたので、紹介します。

1. 基本形と基本線の練習

イラスト制作の初歩として、円や楕円、直線、曲線などの基本形や基本線の練習を行いましょう。
手の動きをコントロールする力が身につきます。
ただ円や線を描いてもつまらないので、ペンや太さを変えてみたり、筆圧に強弱をつけてみたりと色々と試してみます。
例えば、次のようなメリットや気づきがあるので、少しの時間の隙間でも試してみると効果的です。

  1. 手の筋力と制御力の向上:
    基本形を描くことで、手首や指の筋肉を使って細かい動きを練習します。
    これにより、描画時の手の安定性が増し、線の滑らかさや正確さが向上します。
  2. 複雑な形の描画に応用可能:
    基本形を描くことで、より複雑な形や図形を描く際の基礎的なスキルが身につきます。
    円や楕円は、さまざまな物体やキャラクターの体の一部として使われることがあります。
  3. プロポーションの理解:
    基本形を描くことで、プロポーション(比率)や対称性の概念を理解しやすくなります。
    これは、キャラクターの顔や体、物体の形状を正確に表現する上で重要です。
  4. 練習の反復による技術向上:
    繰り返し練習することで、手の動きや目の観察力が向上し、描画技術全体の向上につながります。
    基本形の描画は、イラストレーションの基盤を築く上で欠かせないステップです。

2. シンプルな形から始める

複雑なイラストよりも、シンプルな形や模様から描き始めると取り組みやすくなります。
例えば、ネコの場合でも、円や楕円で体や顔の形を描くと良いでしょう。
描こうとしているものの中に円や楕円、曲線などシンプルな形を多く見つける練習も同時に行えます。
普段から目にする街並みや物を見る時にも意識すると、形を捉えてイラストに落とし込む力が養われます。
その結果、バランスの良い安定感のあるイラストが描けるようになります。

3. 線の太さや長さのバリエーション

線の太さや長さを使って、表現のバリエーションを増やします。
細い線や太い線、短い線や長い線を使って、表情や質感を表現しましょう。
例えば、細い線は繊細さの表現や細部の書き込みに適しています。
一方、太い線は強い印象を与え、重要な部分を強調します。
短い線は素早い動きや軽快さを表現し、長い線はゆっくりした動きや流れを示します。
線の太さや長さを使い分けることで、イラストに深みと表現力を与えることができます。
また、全体的な線の使い方を統一するだけでも、作品の雰囲気が大きく変わるので、好みの線の使い方を研究して実践していくことが必要です。
さまざまな線の特性を活用して、自分の作品に個性と魅力を加えましょう。

  • 細い線 繊細さ、細部の書き込み
  • 太い線 強い印象、重要な部分の協調
  • 短い線 素早い動き、軽快さ
  • 長い線 ゆっくりした動き、流れ

4. 影と光の表現

影と光の表現は、イラストに立体感を与える重要な要素です。
シンプルな形でも、影と光を意識して描くことで、立体感が増します。
影の位置や大きさ、光の方向や強さに注意を払いましょう。
物体の形や質感によって影や光の表現も異なります。
練習を重ねることで、リアルな立体感や表現力の向上につながります。
影と光を巧みに利用ことで、あなたの作品がより説得力をもつようになります。

影と光を意識して描く際のコツを具体的に紹介します。
  1. 光の方向を決める:
    光源の位置と方向を決めます。
    光がどこから来ているのかを設定し、それに基づいて影の位置が決定します。
  2. 影の形状を考える:
    物体の形状や光の当たり方に応じて、影の形状が変わります。
    影は物体から光が遮られる部分に現れるため、物体の形に応じて影の形状を調整します。
  3. 影の濃淡を表現する:
    影の濃淡を描くことで、立体感を強調します。
    光の当たり方や影の位置によって、影の濃淡は異なります。
    活躍している多くのイラストレーターによる解説によると、全体に立体感を出すための比較的薄い影を1影、さらに深みを与える部分的に濃く入れる影を2影と呼ぶようです。
    物体と光源の距離が近いほど濃い影が生じることが多いです。
  4. 反射光を考慮する:
    物体の表面や周囲の状況によっては、反射光が発生します。
    周囲の色や物体の質感に応じて、反射光を表現することでよりリアルな印象を与えます。
  5. 練習と観察:
    実際の光源や物体を観察し、影と光の関係をよく観察しましょう。
    多くのイラストレーターや画家による作品も光と影に着目してみると、また違った気づきを得ることができます。
    また、定期的に練習を行い、自分の作品に影と光をどのように表現するかを探求しましょう。

これらのコツを意識して、影と光を描くことで、より立体感豊かで魅力的なイラストを作ることができます。

5. カラーリングの基礎

カラーリングの技法や色の効果、バランスがよく見える配色については、以下のポイントに注目します。

  1. カラーウィール:
    カラーウィールを使用して、基本的な色の組み合わせや相補色、補色などの関係性を理解しましょう。
    相補色や補色を使った配色は、コントラストを生み出し、活力や魅力を引き立てます。
    相補色:カラーウィール上で対向する位置にある色の組み合わせ
    補色は、ある色の反対側にある色のことを指します。
  2. 色の効果:
    色には心理的な影響があります。
    例えば、赤は情熱的でエネルギッシュな印象を与え、青は冷静で安定した印象を与えます。
    色の効果を理解し、コンセプトや感情に合った色を選択しましょう。
  3. バランスと調和:
    複数の色を組み合わせる際には、バランスと調和が重要です。
    色相、明度、彩度などを考慮して、バランスの取れた配色を心がけましょう。
    対比やトーンの変化を利用して、視覚的な興味を引きます。
  4. トーンと彩度の変化:
    同じ色相でも、トーンや彩度を変化させることで、深みや立体感を生み出すことができます。
    明るい色と暗い色、鮮やかな色と控えめな色を組み合わせて、視覚的なダイナミズムを演出します。
  5. コンテキストに合わせた配色:
    使用するコンテンツやコンセプトに応じて、配色を選択しましょう。
    例えば、ビジネス向けのデザインでは落ち着いた色合いが適していますが、子供向けのデザインでは明るく鮮やかな色が適しています。
    可愛い感じ、かっこいい感じ、などの雰囲気を表すためにも配色選択は重要です。
    戦略的にメインカラーを選ぶと訴求力のあるイラストになりやすいです。

これらの要素を考慮しながら、カラーリングを行うことで、魅力的でバランスの取れた配色を実現できます。
あとは、実際に試行錯誤を重ねながら色彩感覚を磨くことも重要です。

6. 参考資料の活用

イラストの描き方や技法について学ぶ際には、参考資料を活用しましょう。
何も見ずに描くことは基本的には論外です。
プロの絵師がサラサラと一発描きでイラストを描くシーンがありますが、彼らは既に大量の作品を生み出し、さらに大量の試行錯誤を繰り返してきたプロなのです。

私たちは、ありとあらゆる資料を参照して正しい情報を元にして一つ一つ丁寧に学びを深めてプロフェッショナルな仕事に近づけていきましょう。
参考資料は書籍やインターネット上のチュートリアル、動画などが役立ちます。
より詳しく内部構造や骨格、人物であれば筋肉のつき方などの人体工学まで学ぶイラストレーターも少なくはありません。

これらの技法を組み合わせて、段階的にスキルを向上させましょう。練習と経験を重ねながら、自身のイラスト制作の可能性を広げていきましょう。

脱初心者!イラストを描くための基本的な練習と技法まとめ

  • 基本形と基本線の練習
  • シンプルな形から始める
  • 線の太さや長さのバリエーション
  • 影と光の表現
  • カラーリングの基礎
  • 参考資料の活用

以上、イラストを描く初心者のために、基本的な練習と技法をまとめました。
まずは基本的な形や線を描く練習から始め、線の太さや長さをコントロールすることが重要です。

次に、基本的な技法を学びましょう。
線の質感や色彩の使い方、影やハイライトの表現など、基本的なテクニックをマスターすることが重要です。

また、実際の物体や風景を観察し、それを描写する訓練も大切です。
物の形や質感、光の当たり方などをよく観察してみましょう。

当然ですが、定期的な練習と継続的な学習は必要です。
毎日少しずつでも練習を積んでいきましょう。
続けることで磨かれるのは技術だけではありません。
センスもまた、努力によって磨かれていくものだと思います。

最後に、他のイラストレーターやアーティストの作品を参考にし、インスピレーションを得ることも大切です。
他の作品から学び、自分のスタイルを見つけていきましょう。

イラストを描くことは楽しく創造的な作業です。
基本的な練習と技法を身につけ、自分なりの表現方法を見つけて、より素晴らしい作品を描いていきましょう!

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